2004年3月15日(月)18:55

スペインはイラクから部隊を撤退させる意向

マドリード(AFP)

次期首相候補のホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ社会労働党書記長は、イラクに駐留する1300人のスペイン軍を撤退させる意向を表明した。また、EU憲法問題で歩み寄りの用意があることも示唆した。サパテロ書記長は社会労働党(PSOE)の単独政権を発足させる意向である。

イラクに駐留するスペイン軍は、主権を回復したイラク政府が樹立されるかスペイン軍が国連の指揮下に置かれるかしない限り、6月30日までに「帰国」させる、とサパテロ書記長はカデナSER(Cadena SER)ラジオで述べた。「イラク戦争は災厄であった」。アメリカのブッシュ大統領とイギリスのトニー・ブレア首相は「自己批判」する必要がある。「嘘に基づいて戦争を行うことはできない」、と43歳のサパテロ書記長は批判した。ブッシュ大統領はこの批判にもかかわらず、選挙の勝利に対して書記長に祝辞を伝えた。

サパテロ書記長は、ヨーロッパは「速やかに」拡大EUの「妥当な勢力均衡」で合意できるだろう。私はこのプロセスを「できるだけ速く促進させる」つもりである、と述べた。退陣を表明しているホセ・マリア・アスナール首相率いる保守の国民党(PP)は、先の総選挙で思いがけない大敗を喫した。国民党はEU憲法の可決を阻止している。

サパテロ書記長は新政権のさらなる重要項目として、ドイツおよびフランスとの「良好な関係」の回復、ならびにラテンアメリカおよび地中海地域、とりわけモロッコとの協力関係の強化を挙げた。またアメリカ合衆国とは、意見の相違に関わらず「心からの関係」を望むと述べた。

マドリードの列車同時爆破テロの3日後に行われた総選挙では、仮の公式最終集計によれば42,6パーセントがサパテロ率いる社会労働党に投票した。これまで絶対多数を占めていた与党国民党の得票率は37,6パーセントに下落した。とりわけ、200人の犠牲者を出した金曜日の列車爆破テロの背景に関して政府の行った情報政策が、国民党に敗北をもたらしたと推測されている。加えて、アスナール首相がブッシュ大統領支持を明確に掲げ、スペイン国民と対立していたことも一因と見られる。スペインは国民の90パーセントがイラク戦争への参加を拒否している。

原題:Spanien will Truppen aus Irak abziehen




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